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イベント・交流会

MLBドジャース 中島陽介トレーナー特別講演会


前田健太選手、ダルビッシュ有選手が所属するMLBロサンゼルス・ドジャースでトレーナーをされている中島陽介さんに急遽帰国して頂き講演会を開催しました!

 

昨年のMLBのオールスターにもマニュアルセラピストとして選出されるなど、米国でも抜群の信頼を経て多数のメジャーリーガーをサポートされています。

 

今回の講演会は一般財団法人First-Mover-Foundation様に貴重な機会を頂き実現出来ることとなりました。

 

 

中島 陽介氏

 

プロフィール:ロングビーチ州立大学野球部の道具係を経てドジャース傘下のアスレチックトレーナー。10年間のマイナーリーグ経験後、2015年よりメジャーリーグ。現在アシスタントアスレチックトレーナー/マニュアルセラピスト。

 

 

『野球に関わる仕事がとにかくしたかった』

 

「3浪して、なおかつTOEFLに5回落ちて、アメリカの大学に裏口入学をした」

と大胆にいきなり話してくれた中島氏はアメリカと日本の違いについて、そして、MLBまでの自分自身の経歴を話して下さいました。

 

スポーツ人口の多さが原因によるコーチ環境の問題や、大学野球(NCAA) の違いなどを話していただきました。そのなかでも印象的な話は、日本のドラフトされた選手、特に高校で活躍した選手はメディアに取り上げられ、一般人も知ってることが多いけど、アメリカはそもそもドラフトされる選手が1500人いて、ほぼマイナースタートだからほとんど知られてないことでした。

 

 

『8軍スタートからメジャーへ』

 

アメリカの9つに分けられたピラッミド型で皆が憧れるメジャーリーグはその1軍に相当します。中島氏は8軍からスタート(9軍はドミニカ共和国のリーグ)しメジャーまで昇格しました。

 

マイナーの頃はトレーナー業務が20%しかない。ほとんどの雑務をこなさなければいけない。航空券からホテルのチケット獲得まで全てやらないといけない。メジャーと違ってバス移動なのでとにかく過酷。またマイナーでは60%ラテン系なので、スペイン語がコミニケーションには必要。ー2度でもヒーターがなく、トレーナールームにはテーブルもないから自分で作ったり、洗濯機の上でストレッチしたりととにかく大変だったそうですがその経験が大きかったそうです。

 

 

怪我の評価(状態)統一されてるレポートを提出しなければいけない。200枚くらいが必要。メジャーでは隠してる球団は刑事沙汰になったこともあるそうです。

 

しかし、日本では統一されてなくて、日本人選手獲得の際、お金を払っているのに1枚の紙しか提出しない。情報を出さないし文化もないのは課題と話していました。

3日間72時間で怪我を全部調べなければいけない。実際の治療などの業務は全体の30%ほどで、デスクワークと雑務が多く、選手の子供の手当てもするのも面倒をみているそうです。

 

メジャーはとにかく充実してる。選手はタクシーを飛行場に呼んでる。選手会の決まりで宿泊は5星ホテルのみ。しかし、メキシコ人選手がトランプ大統領が原因でシカゴでは一番いいホテルにとまれないこともあるそうです(笑)

 

 

コンディショニングについてや、栄養学とリカバリーがメジャーで流行っているなどを話して下さいました。例えば、長い移動距離による時差でのリカバリーは課題で、特にオーガニック、ベイビーフリー、グルテンフリーなど、栄養学からのアプローチを試しているそうです。

 

さらには標高差があるため、球団によっては1500m以上でベンチ裏に酸素マスクが置いてあるが、48時間で体がなれてしまうのでメジャーは3試合あるから3日目の試合はきつい状態で挑まなければいけないそうです。そのためデンバーのチームは怪我が多いので対策をしないといけないとおっしゃっていました。

 

 

 

 

『良いトレーナーの条件』

 

・選手との関係

・タイムマネジメント

・スキル(引き出しの多さ)

・野球の知識

 

常に選手とチェイサー(追いかっけこ)状態。来るまでに準備セットアップを全部する。映像をつかったピッチングからみる「怪我を取るかパフォーマンスをとるか」何を見てるかはすごく大事で、いかに野球を知ってるかが重要になってきます。

 

試合中のベンチでの仕事の話についても話して下さいました。「分単位で仕事、1分で決断」など試合中の忙しさはもちろん。怪我した瞬間見逃せないので、1球ずつ全てチェックしてなければいけない。またTVにうつるため手袋着用など法律の遵守はもちろん、発言や行動まで注意が必要。選手と談笑してるところをTVで報道されオーナーに怒られたそうです。

 

怪我の瞬間の映像を見せながら判断の仕方やいつ怪我するかわからないため、1球ずつ見逃せない理由を伝えてくださいました。

 

 

『30億の選手が1回休めば1億円損する』

 

もしピッチャーが怪我したとして30回登板するなら1試合休んだだけで1億損する。そうならないためにも責任が重要。実際、故障者リストの総額50億の損失がメジャーにはある。

 

 

 

 

 

 

『ロサンゼルス・ドジャースのトレーナー』

 

(以下講演では写真を使って解説)

中島氏はインターン時代2003年のドジャースでスポーツ医学の先駆者から学べたことは大きな経験だと話していました。

ドジャースは地下に穴掘ってトレーニングジムがあってその環境はメジャーでも1、2だそうです。塩水に浮かんでリカバリーすることでテンションがとれる。この治療法は日本でも3年以内に流行る。またパワープレートを導入し、どれだけ力がかかってるかデータ解析もでき、冷たいお風呂とあったかい風呂、サウナが完備され、ロッカールームの洗濯物はカゴにいれてくれれば洗濯してくれるそうですスタジアムキッチンには週に1回日本人シェフが来て、メジャーはスターバックス飲み放題、静かになりたい人用のルームがある。

 

しかしメジャーでも予算はシビアで消耗品は予算セーブが求められ、中島氏は昨シーズン300万セーブしオーナーから褒められたそうです。

また、選手スタッフ(監督、コーチなど)対等な関係が気付けるのもアメリカの良さだとおっしゃっていました。

 

 

写真を例に使った部位の怪我の説明をしてくださいました。

 

・わき腹の肉離れ(腹斜筋 腹筋29.5日)最近は体幹トレーニングのしすぎが原因では?

・ヒップ障害、スポーツヘルニア(8週間、手術の効果生がわからない)

・それぞれの復帰にかかる期間の説明

・手首の痛み、甲の痛み、流行骨の骨折の疑い X線

・ストレッチについて

・ドラッグテストについて

・オフシーズンの仕事について

 

 

若い参加者が多かったので、採用も担当している中島氏がドジャースで働くために必要な面接の内容について話して下さいました。

 

採用には長所短所、対応力、適応力、スキルが求められ、10年後、5年後、1年後のゴールを必ず聞くそうです。資格の話では8種類の資格を説明され、マイナー経験ない人も資格があればメジャーでトレーナーをする可能性はあるとのことでした。基本的に単年契約で、金額交渉も自分でするそうです。

 

 

 

選抜された若手メンバーによる、座談会ではよりディープな話をしてくださいました。

 

 

 

学生時代、物理学を勉強していたことや中島氏が得意とする爪、豆の治療においてのアプローチの仕方や薬を自分で作っている話し、アメリカのパーティーの話など写真を踏まえてシークレットな話もお聞きしました。

 

お金の話もしてくださいました。給与、年金、プレーオフボーナス、特に10年メジャーでトレーナーをやると 55歳以降から年金受け取れるため、その辺もトレーナー間の空気があるそうです。

 

 

学生からは特に、メジャーのトレーナーになる方法や、海外に行くタイミングなどの質問がありました。メジャーのトレーナーになりたければ早くきたほうがいい、日本人選手についてくる方法もあるが、長くやるならマイナーからやっといたほうがいいことや、ATC、PTの資格の話、インターンから上がっていく方法などを話して下さいました。中島さん以外にも、日本人選手がきたタイミングで日本語ができる人がほしいと呼ばれるケースもあるそうです。

 

『とにかく名前を覚えてもらうことが大事』

 

講演会、座談会を通じて常に笑いありで、中島さんのコミニケーション能力の高さを感じました。また野茂選手との出会いの話はすごくおもしろく、中島氏の人柄が伺えました。日本人として海外で長く、活躍する上でスキルだけではなく「てきとー」であることが大事だと最後におっしゃいました。アメリカは日本ではない、日本の評価はあくまで日本の評価で、真面目だと続かない、資格も関係ない、アメリカで何したかが大事、それがアメリカという国だと。

 

 

 

 

今回このような機会を下さいました一般財団法人First-Mover-Foundation様、中島様には大変感謝しています。

中島様にはアメリカ研修でお世話になっています。今後とも国内外でお世話になります。

このような、世界で活躍する日本人と繋がれる機会を今後ともJSHでは作っていきます。(代表理事:橋本)

 

大和 玲雄

程野 順太

 


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